オーセンティクバーを標本にしたような老舗のbarです。
西麻布交差点から青山寄りに50mほどのところにバー「無垢」は、隠れるようにひっそりと佇んでいます。
兎に角入りにくい。
扉が重厚で、あたかも「入ってくるな」と言わんばかりの威厳を発しています。
その扉を開いて店内に入ると中は薄暗く、霧がかかったような空間、私はいつも左側にある一枚板のカウンターに座ります。
ここではシングルモルトのボウモアをいただきます。
マスターは気さくなgentlemanで、話しかければちゃんと応えてくれますが、あまりベラベラと話すのはこの店には似合わないように思います。
枝つきの干し葡萄が出され、これがシングルモルトに何故かよく合います。
一人でもよし、大切な人とのディナーのあとに案内すれば、あなたの株が急上昇すること、間違いなしです。
そうですね、レストランは同じく西麻布にあるフレンチ「オオハラ」、または先日ご紹介した天婦羅の「魚新」でも良いでしょう。いずれも歩いて二三分です。
飛びきり良いことがあるか、死にたいほど落胆したときには、一人で行くと冷静な自分に帰ることが出来ます。