→「阪急電車 片道15分の軌跡」解説
https://movies.yahoo.co.jp/movie/338776/
この映画は、有川浩の原作小説を映画化したものです。小説は2008年に単行本として出版され、2011年に映画化されています。
阪急神戸線は、大学生の私鉄沿線です。
大阪の阪急梅田駅から西の方向、神戸三宮駅に向かう電車ですが、途中西宮北口駅を通過して、岡本駅(甲南大学)や阪急六甲駅(神戸大学)などを通過します。
西宮北口駅で線路は十字にクロスしていて、南北にクロスする線が、宝塚駅から今津駅までを結ぶ阪急今津線です。この線にも門戸厄神駅(神戸女学院)や甲東園駅(関西学院大)などがあります。
この作品は、今津線を舞台にして、悲喜こもごもの人生模様が温かみのある目線で丁寧に描かれています。
婚約中の恋人を後輩女子社員に奪われたアラサーOL、恋人のDVに耐えながら付き合い続ける女子大生、いじめに合いながらも健気に強く生きようとする女子学生、地方出身者ゆえ仲間から浮いてしまっている大学生の男女、本当は付き合いたくないママ友たちに巻き込まれる気弱な主婦、、、などなど、この阪急今津線を利用する様々な人物が登場します。そして、片道15分のこのローカル線で起きる小さな奇跡の数々。
誰が主役といってよいのか迷いますが、中谷美紀、宮本信子が主役といえる役回りでしょうか。
脇役の顔ぶれが、なかなかスゴイ!
順不同で思いつく限りを挙げていくと。
南果歩(兵庫県尼崎市出身)
戸田菜穂子
谷村美月(大阪府堺市出身)
有村架純(兵庫県伊丹市出身)
芦田愛菜(兵庫県西宮市出身)
相武紗季(兵庫県宝塚市出身)
鈴木亮平(兵庫県西宮市出身)せごドン
大杉漣
安めぐみ
玉山鉄二(京都府城陽市出身)
などなど。
京阪神出身者が名を連ねているのが面白いですね。
7年前の映画ですが、この映画の後大きく成長した役者さんも多く含まれていて、そんな観点から観ても楽しい映画です。
因みに、原作者の有川浩氏は高知県の出身ですが、大学時代(園田学園女子大ー塚口駅)にこの阪急今津沿線に下宿していたそうで、このあたりには土地勘があり、この小説を書いたそうです。
上質の短編小説のような心に残る小品です(原作は、事実、上質な短編小説ですが、笑)。
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